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改名したけど使うのをやめてしまった例

投稿日:2018年12月23日 更新日:

由希子
滝口敬祥 昭和31年発表「改名の効果を高めるために」より。

某地であった出来事の話であるが、私は姓名学上、大吉名の門標を見たので、その家に立ち寄り質問したところ、熊崎先生の改名であることを知った。

熊崎先生は、私の恩師であることを告げ、いろいろ談話を交えた結果、その女主人が「この名前を見てください。」と示した名は後家運の最も強烈な33数と23数の2つを有していたので、その通りに説明したところ、

「おっしゃる通りです。この名前は私の本名です。」と言う。(それで女主人ということを知った)

改名したけど使うのをやめてしまった

次に出された名は、呼び音は変わらず別字によって見事に改名されてある。「これは熊崎先生の改名ですね。」と尋ねると

「さようです。しかし私はこの名前を使用しておりません。」という意外な言葉であった。

「なぜ?あなたは、この立派な吉名を使用されないのですか。」

「実は、この名前を門下の人に依頼して改名したのですが、その方は商売に失敗し、しかも素行上もはなはだ宜しくない。

なんでも、ある女に金をつぎ込んで奥さんと別れると、直ちにその女を家に連れ込みましたが、子供は 懐かず非常に悶着が起きて、とうとう破産してしまったのです。

そこで私もつい信用できなくなり、この名前を使用せず…あの表札の名前は子供の名前ですよ。」

とのことであった。

こんな実例は、私の認めた県下においてさえ相当数に及んでいる。

しかし、その全部が教師、門下の人だけの責任ではなく、「他の流派による姓名学で凶名だ」と言われて取りやめたり、改名した人自身の弱気とその他色々の事情が含まれている。

私たちは少なくとも門下として、また教師としての大きな誇りを感ずるものであります。これは姓名学への不信の原因をなすものである。

門下の方々は、ただ数理のみを吉にして撰名すれば、皆一様に救われるというような不徹底な考え方を持たれてはならない。

単に数理的のみの完全吉名を与えたとしても、いわゆる「仏作って魂入れず」になってしまいます。

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